ナカノメで聞いてみよう
サイトメニュー
Clause
お問合せ 電話0197-22-2047

オール「ナカノメ」で皆様をバックアップ
ナカノメすこやかDAY
今の生活をもっと快活に過ごすために…
毎週水曜日午後3時40分から
奥州エフエムで放送しているラジオ番組。
ナカノメ薬局社長の中目祐幸が
毎日の暮らしを快活に過ごしていくための
ヒントをお伝えします。

  • 令和5年11月22日放送
    咳どめの漢方薬
     現在、医療用の咳止め関連の医薬品が品薄状態です。
    その原因は①コロナ感染症の後遺症の空咳が長期化する人が多い ②インフルエンザが例年よりも流行が早くなったこと ③ジェネリック医薬品製造大手2社が不祥事を起こして、供給量不足したこと です。

    〇コロナワクチン後の発熱に効果があった漢方薬! 1日で解熱

    (1) 柴葛解肌湯・・・今から100年前のスペイン風邪に効果を発揮した薬です。スペイン風邪は高病原性インフルエンザと言われ、漢方ではこのような強力な邪は、体表だけでなく一気に体の奥にまで侵入し、体表、体内の両方に悪影響をおよぼすため、 速やかに体表と体内の邪を追い払わなければなりません。そこで体表面に効果のある葛根湯と体内に有効な小柴胡湯を合わせた柴葛解肌湯が良かったのです。その薬がワクチンによる発熱に効果があったとは驚きです。

    〇空咳・・・コロナの後遺症?

    (2) 麦門冬湯・・・麦門冬、半夏、粳米、大棗、人参、甘草の5種類。麦門冬、粳米、人参、大棗で咽や胃に潤いを与えます。半夏は咳を止める作用があります。

    (3) 竹葉石膏湯・・・麦門冬湯で効果なかった場合に 体の奥に残っている熱です。この熱で体を潤す津液が減り、体は乾燥してきます。 その結果、気管支が乾燥し敏感になり、炎症を起こし、少しの刺激で咳が出やすくなります。
    麦門冬湯から大棗を抜き、竹葉、石膏を加えたものです。 竹葉には解熱作用の他に気を引き下げる働きもあります。石膏には清熱、消炎、口渇を改善する働きがあります。つまり、潤すだけでなく、熱を鎮める作用を兼ね備えています。
  • 令和5年11月15日放送
    冷え症 体質次第で漢方薬の効き目が変わる!

    婦宝当帰膠(イスクラ産業)
    血虚の冷えに飲みやすいシロップです。
     冷え症になりやすい体質は血虚・血瘀、気虚・気滞、痰飲があります。

    ① 気のトラブル
    ⑴ 気虚・・・気が不足した状態(疲れやすい、気分が落ち込む、食欲不振、風邪を引きやすいなど)・・・人参湯(人参、乾姜、白朮、甘草)
    ⑵ 気滞・・・気の循環が停滞して、隅々に行き渡っていない状態(イライラ、抑うつ傾向、お腹の張り、げっぷ、胸やのどが痞えた感じ)・・・四逆散(柴胡、枳実、芍薬、甘草)

    ② 血のトラブル
    ⑴ 血虚・・・血が不足した状態(めまい、立ち眩み、動悸、不眠など)・・・婦宝当帰膠(当帰、黄耆、地黄、芍薬、茯苓、甘草、センキュウ、党参、阿膠)
    ⑵ 血瘀・・・血の流れが滞った状態(頭痛や肩こりを始め、生理痛、手荒れ、唇の渇き)・・・温経湯、(当帰、センキュウ、芍薬、人参、桂皮、阿膠、呉茱萸、生姜など)

    ③ 水のトラブル
      痰飲・・・水分が過剰で停滞した状態(脱力感や不安感、頭痛、吐き気、めまい、吐き気、さらに手足の浮腫みや下痢など)・・・苓桂朮甘湯(茯苓、桂枝、白朮、甘草)
  • 令和5年10月25日放送
    冷え対策 その1
    冷えは万病のもと・・・。
    〇冷えは病気ではない!
     冷え症は病気ではありません。
     それは西洋医学での話です。
      東洋医学では治療すべき状態と考えます。
     そして、何らかの病がある人のほとんどは身体が冷えていると言われています。
     冷えにより、現れる症状には疲労、腰痛、肩こり、頭痛、アレルギー、糖尿病、関節リウマチ、脳や心臓の疾患など様々です。
     「冷えは万病のもと」と言われている通りです。
     医師で統合医療のパイオニア的存在の川嶋朗さんによると、その中でも冷えが原因の 三大疾患と言われているのが、がん、うつ病、不妊症だそうです。

    〇不妊症
     冷えは婦人科系のトラブルの原因にもなっています。冷えによって骨盤内の血流が滞ると、婦人科系の病気になりやすいだけでなく、生殖機能にも影響を及ぼします。
     女性だけでなく、男性も冷えによる血行不良で勃起不全(ED)や生殖機能の低下が起こります。

    〇飲み物・・・白湯!
     水を沸騰させた後に50-60℃に冷ました白湯が良いのです。朝起きたら白湯を飲むと体が温まるだけでなく、胃腸の働きを活発にします。
     当然ノンカロリーなので、究極のダイエット飲料ですね。

    〇食べ物は・・・色でいえば赤、黒、オレンジ色の食材は身体を温めると言われています。
     たとえば、トウガラシ、黒砂糖、人参、玉ねぎなどです。 また寒い地域で取れるリンゴ、サクランボ、サケ、タラが体を温めます。
  • 令和5年10月18日放送
    秋の養生 その3
    究極の漢方薬はこれだ!
     瓊玉膏(けいぎょくこう)が乾燥から身を守る究極の漢方薬です。

    商品・・・高級そうな黒い瓶。蓋を開けると黒いペースト状ですね。 液体です!

     添付されているスプーン1杯5gが標準的な量です。
     これを1回1杯1日2回お飲みいただきます。
     (そのままでも良いですが、お湯に溶かしても良いです。)
     甘酸っぱい味ですが・・・。 飲みやすいです。

    〇瓊玉膏の由来
    中国は宋の時代 1170年の書物 洪氏集験方に収録されています。時の皇帝の子孫が脈々と栄えることを願い、宮廷の医師たちが作り上げた薬です。
     この薬は日本でも江戸時代の逸話に登場します。池波正太郎の鬼平犯科帳、 鬼平こと長谷川平蔵が晩年、重い病の床にあるとき、将軍家斉(いえなり)がこの瓊玉膏を授けたと伝えられています。

    〇瓊玉膏の意味
     瓊とは美しい玉という意味があります。さらに玉(ぎょく)は宝石のような貴重な物を指します。
     つまり、瓊玉膏は皇帝の不老長寿を願う至上の薬として、命名されたのです。

    〇瓊玉膏の効能
    生薬・・・生地黄のしぼり汁、人参、茯苓、枸杞子、沈香、はちみつ

    地黄(主薬)・・・腎を守る作用、乾燥を鎮める作用に優れています。

     乾燥させた地黄は胃もたれを起こすことがありますが、このしぼり汁を使った瓊玉膏はそのようなことは無く、胃の弱い方も安心してお飲みいただけます。
     人参は気を補う作用があり、病中病後で体力を回復させる作用があります。さらに茯苓が胃腸に溜まった過剰な水分を調整します。枸杞子は血を増やす作用があります。
     蜂蜜は昔から「(生では)性が涼でよく熱を清す。熟(加熱)すれば性は温となり,よく胃腸を補う。味が甘で安らぎを与える作用があり、毒を解す。そして、よく燥を潤す。」とあります。地黄との組み合わせで乾燥を鎮める作用が発揮されることを物語っているのです。
  • 令和5年10月11日放送
    秋の養生 その2
    ポイントは乾燥から身を守ること!
     秋は暑くもなく寒くもなく、気候的には過ごしやすいですが、注意する必要があるは「燥邪」です。

    〇燥邪(そうじゃ)とは・・・
    秋は冬に向かう時期で、外気や室内の湿度が低下しやすくなります。湿度が下がり空気が乾燥します。さらに気温が低下すると暖房器具の使用で空気がより乾燥してしまうため、空気に触れる肌や気道が乾燥しやすい状況を作り出してしまう可能性があります。 漢方ではそれを燥邪と考えたのですね。この燥邪が体内に入り込むと色々と影響が現われます。

    〇燥邪の影響はどのように現れるのですか?
    燥邪が体内に入ると体内の潤いは消耗します。 そして、その影響は人によって違いがありますが、一般的には皮膚、髪の毛、喉や肺です。 特に皮膚の内、四肢は白く、粉を吹いたようになります。喉や肺は痰を伴わない空咳が多くなります。しかし、このような症状になる人には特徴があります。

    〇燥邪の影響が現れる人の特徴
    ① 夏の冷たい飲食で脾胃に疲れが溜まって、回復できない場合には、体内の気血津液を十分に作り出せない人は様々な場所が乾燥しやすくなります。

    ② 陰虚体質・・・乾燥しやすい体質。津液が不足している状態。各臓器に現れる。
    放送では主に乾燥の改善に繋がる食材を紹介しています。

  • 令和5年10月4日放送
    秋の養生 その1
    やっぱりダイエットですね。
     今日のテーマは秋の養生ですが、「身体は考える・・・」という話も交えてお話ししましょう。
     食欲の秋は体重が気になりますね。
     秋は美味しいものが、巷にあふれて、ついつい手を伸ばしてしまいますね。
     その点は意志が弱いから・・・と決めつけてはいけないのかもしれません。

    〇食養生の基本
     体が欲する声に耳を傾けることです。
     それは、美味しいものに無制限に手を出すことではありません。
     人は色々な情報に惑わされてしまう。
     体に良いと知ると自分が食べたいと思わない物でも食べ続けてしまう。
     それは、脳で考える欠点と思います。
     身体で考えることが食養生の基本です。 
     放送で更に話をしています。

  • 令和5年9月27日放送
    不眠症のはなし
    9/17-18で上高地を訪れた話から始まります。

    疲れすぎて眠れない人に
    自然な睡眠を!
    イスクラ酸棗仁湯顆粒 45包
      避暑地のはずが・・・
     暑くて真夏の様でした。
     上高地までは新宿から夜行バスで・・・。
     夜行バスとはハードですね・・・。

     漢方で睡眠のメカニズムは・・・
     人は眠くなるのは夜になると、体に流れる血液を肝で貯蔵されて、体の活動が低下しするとともに精神的な安定が得られるからです。
     肝は感情をコントロールする臓器です。
    肝は「きも」と読み替えられるように感情の処理を行っています。
     様々な感情が肝に押し寄せます。
     日中に処理できなかった感情が肝にあれば、睡眠時に肝への血の量が減って、精神的な安定を感じられなくなり、入眠困難となります。

    〇抑肝散と酸棗仁湯が代表的な漢方薬です。
  • 令和5年9月13日放送
    西洋医学と漢方医学に違い
    暑さで火照りを感じて眠れないときの対応
     夏は暑くて体が火照って眠れないというお悩みが多いですね。
     病院では処方される西洋薬は全て脳に作用します。
     原因には関係なく薬が処方させるようです。

    〇西洋薬・・・原因は考慮せずに処方される・・・2つに分類できます。
     眠くさせる薬
    ・・・ベンゾジアゼピン系睡眠薬
    ・・・確実な効果、依存性あり
     起こさないようにする薬
    ・・・オレキシン受容体(覚醒効果)を阻害
    ・・・依存性なし

    〇漢方薬・・・症状から原因を推測する
     火照りの場合 
      ①身体を冷ます・・・実熱証 三黄瀉心湯、黄連解毒湯
      ②水(体に必要な水分)を増やして熱を冷ます・・・心陰虚 炙甘草湯
      ③血を循環させて熱を冷ます・・・瘀血 血府逐瘀丸

     精神的なトラブルは脳に原因を求めるのが、西洋医学です。
     一方、漢方医学では、脳に原因を求めず、感情の受け皿である肝や心の気血水のバランスの乱れを探ります。
     西洋医学で改善しないのであれば、視点を変えてみるのも良いかもしれません。
  • 令和5年9月6日放送
    西洋医学と漢方医学に違い
    心の捉え方のちがい・・・漢方では脳は関与しない!
     西洋医学と漢方医学では、心と体の捉え方に大きな違いがあります。

    〇西洋医学では心と体は別々のものと捉えます。(心身二元論)
    体は心を収納する容器として存在するという考え方です。収容先が脳と考えるのです。

    〇漢方医学では心と体は一体で切り離すことはできないと考えます。(心身二元論)
    身体機能と精神活動が連動していると考えます。

     人の感情には七つあり、それを5つに分類(五行説)されます。5つに分類された感情は五臓の影響を受ける。

    怒り 喜び 思い 悲しみ・憂い 恐れ・驚き

     ポイント:感情をコントロールする臓器が肝です。
     それは、気血の流れをコントロールする臓器だからです。
     肝では怒りに関連します。日本語で肝は「きも」とも読みますね。
     肝っ玉が大きいとか肝が据わっているなど人間の器を表現しているように感じます。
     人は生きていくなかで、様々な感情が湧いてきます。
     それを処理し適切に調整しようとするのが肝の働きです。
     ・・・臓器と感情が関連する理由を解説しています。お聞きください。
  • 令和5年8月30日放送
    西洋医学と漢方医学の違い
    感染症の話

    涼解楽(処方名 銀翹散)
    イスクラ社
     両者の大きな違いは、病気の捉え方です。
    漢方医学・・・
    症状と患者の体質のバランスを把握します。:証を考える

    西洋医学・・・
    病気の原因を解明し、治療に当たります。:検査で原因を確定する

    コロナ感染症を例に・・・

    西洋医学・・・ウィルス検査で陽性・・・ 必要であれば抗ウィルス薬で治療。
     対症療法(解熱剤、咳止め、去痰薬など・・)

    漢方医学・・・症状から証を判断する。
      ゆきえさんの場合・・・風に当たると寒気があり(悪風)・・・肺に風熱邪のどの痛みだけで消化器症状はない・・・表証
    風熱表証・・・治療法:辛涼解表薬(銀翹散)

    漢方の場合はウィルスの種類に無関係で証によって治療法が決まります。
  • 令和5年8月16日放送
    夏の血管トラブルの話しが・・・。 
    生脈散(麦味参顆粒)の話

    麦味参顆粒(生脈散)
    炎天下の活動に
    冠元顆粒とセットで
    血管トラブルを防止しよう!
     私が炎天下で活動する時に飲むのは麦味参顆粒と冠元顆粒の2つです。
     いずれも紹介したことありますね。

    麦味参顆粒は・・・
    スポーツドリンクに溶かして、飲むと水分補給だけでなく、疲れにも効果があるのでしたね。
     麦味参顆粒は漢方薬の処方名で生脈散といいます。
     脈を生み出す薬と書きます。
     生脈散は人参、麦門冬。五味子の3つの生薬で構成されています。

    〇人参・・・野菜の人参ではありません。正式名称は御種人参です。
     放送では詳しく蘊蓄を語っています。

    〇麦門冬・・・ユリ科のジャノヒゲの根を乾燥させたものです。
     このジャノヒゲの仲間は園芸用として公園や庭に良く植えられています。
     多分、見かけた人も多いと思います。

    〇五味子・・・五味子はチョウセンゴミジの実を乾燥させたものです。
     名前に通り5つの味(甘味、酸味、辛味、苦味、塩味)がすることから命名されました。

     ゆきえさんに試食してもらい・・・。
     絶句でした。
  • 令和5年8月2日放送
    こむら返り
    その痛みは血虚が原因!

    芍薬甘草湯
    (一元製薬 100錠入り)
     今日は暑いときに良く見られる症状とその対処法をお話ししましょう。
    その症状として今日はこむら返りを取り上げます。
    こむら返りは下腿三頭筋を中心に生じる痙攣のことです。
    こむら返りの原因は?
    ①大量の発汗による脱水
    ②筋肉疲労
    ③冷え
    ④睡眠不足 などです。
    〇特効薬に芍薬甘草湯あり!
     漢方的にはこむら返りは血の不足・・・血虚が原因です。
     芍薬には血中の水を増やす作用があります。
    〇芍薬甘草湯だけではありません・・・。
     放送では症状や発現頻度、既往歴で他の薬をおススメすることがあります。
     甘草には副作用があり、気を付ける必要があります。
  • 令和5年7月5日放送
    皮膚のトラブル その2
    保湿剤の選び方・・。
     皮膚症状が悪化する原因は主に汗、汚れ、紫外線の3つと言われています。

     〇汗・・・汗は上昇した体温をさげるのに重要な役割を果たします。汗をかかなければ、気温も湿度も高い夏は身体の中に熱がこもり、痒みが増す原因になります。 しかし、アトピー性皮膚炎など元々皮膚にトラブルを抱えた人には、その汗が刺激となって痒みが強くなることがあります。

    <対処法>
     汗をかいたときは、濡れたタオルなどで汗を拭きとるとか、シャワーや流水で洗い流すといった対策が必要です。 汗をかいたあと、着替えずにしておくと症状の悪化につながることがあります。着替えるなどの対策も必要です。

    〇保湿剤 2つのタイプがあります。

    ①皮膜を作って、皮膚の水分の発散を防ぐ物です。
    ワセリン、ワセリン、オリーブ油、ツバキ油、スクワランなどの油性成分

    ②吸水性や吸湿性を持つ成分が配合され角層に直接水分を与え保湿をするものです。 
    尿素、ヘパリン類似物質、セラミド、水溶性コラーゲン、ヒアルロン酸などです。

  • 令和5年6月28日放送
    皮膚のトラブル 
    夏に気を付けるのは・・・紫外線
     今日は夏に多くなる皮膚のトラブルの話です。
     皮膚で気になることは、シミやしわですね。
     シミは紫外線がの影響です。
     まずは皮膚の構造から説明しましょう。
     皮膚は外側から表皮、真皮、皮下組織の三層でできています。皮膚表面の表皮は、厚さが平均約0.2ミリのとても薄い膜です。
     皮膚の一番外側にあり、外部からの異物の侵入や体の水分の蒸散を防ぐバリアとなって、内部を保護しています。 
     紫外線には波長の違い、つまりエネルギーの違いで紫外線A,B,C の3種類あります。
     この内、紫外線A(UVA)とB(UVB)が地表に届きます。
     UVA表皮の外側の角質層を通過し、真皮に近いメラノサイトという細胞に到達します。
     ここでメラニン色素が生じて肌は黒くなります。
     これが、シミやしわの原因になる日焼けですね。
     UVBは真皮まで到達しません。
     この紫外線を浴びると真っ赤になり、ヒリヒリした水膨れの状態になります。
     黒くなることはありませんが、繰り返しこの紫外線を浴びれば皮膚の修復機能は失われシミ、そばかすの原因になります。
     皮膚がんの危険性も高めます。
     予防には日焼け止めを効果的に使いましょう。
     どのような商品を選べば良いのか解説しています。
  • 令和5年6月21日放送
    肥りたくても肥れない人に・・。

    腎陰虚体質の改善で健康的な体質に!
    瓊玉膏を
     痩せようとするよりも深刻な悩みです。
    痩せすぎかどうかはBMI(Body Mass Index)で数値化できます。
    計算式 BMI  体重(kg)÷ 身長(m)の2乗
    例えば 160cm(1.6m) 45kgの場合
        45÷(1.6×1.6)=45÷2.56
        =17.6 ・・・痩せすぎ!
       18.5未満 低体重
        22   標準
       25以上  肥満
    肥れない人には
    ①食欲が無い人・・・脾胃の不調
    ②食べているけど肥れない人・・・(腎)陰虚体質
    この違いや対処法を解説しています。参考にしてください。
  • 令和5年6月14日放送
    ダイエットその3 体質に合う漢方薬の見つけ方

    浮腫みの改善でシェイプアップを
    九味檳榔湯(小太郎漢方製薬)
     肥満が全て脂質異常ではありません。むしろ、水分代謝が低下している状態の方が多いと思います。そして、浮腫みやすくなる体質には気虚、気滞、痰飲があります。
    気虚・・・肺気虚・・・風邪を引きやすい、声に力が無い、息切れが出やすいなど
            防己黄耆湯など
      ・・・脾気虚・・・消化機能が低下している状態で食後に眠気など
            二陳湯、六君子湯など
    気滞・・・精神的な症状・・・気分の落ち込み、イライラなど。
    身体的症状・・・のぼせ、動悸、消化管の張り、移動性の痛み、浮腫みなど
    九味檳榔湯など
    痰飲・・・全身症状・・・疲労倦怠感、めまい、頭痛、耳鳴り、不眠(悪夢をみる)など、
      ・・・消化器症状・・・吐き気や食欲不振、軟便などが見られます。 
        温胆湯など
  • 令和5年6月7日放送
    ダイエットその2 健康的に痩せるには・・・。
    防風通聖散とは
     漢方薬を飲めば痩せられるというのは間違いです。
     防風通聖散がやせ薬の代名詞のようですが、この薬の本来の使い方は違います。

     この薬は12世紀の中国で作られた薬です。
     当時は色々な感染症が流行っていましたが、ペストのような全身に炎症が及ぶ重篤な感染症には熱を冷ます生薬を大量に使う必要がありました。
     そこで、当時の名医劉完素が18種類の生薬を組みわせて開発したのが防風通聖散です。
     防風以外にセッコウ、荊芥、レンギョウ、オウゴン、山梔子、滑石、ボウショウ、大黄、桔梗と半分以上も熱を冷ますための生薬で占められたのです。

     漢方では、体内の熱は汗、尿、便から体外に排泄させる以外に方法はありません。
     この薬を肥満体質に使い始めたのは、日本の明治時代の後半から昭和初期に活躍した漢方医の森道伯の功績です。
     一貫堂という流派を創設し、体質を3つに分類し治療に当たりました。
     3つの体質とは血行不良が原因で疾病が起こりやすい瘀血証体質、新陳代謝が低下して、蓄積しやすい臓毒証体質、解毒をはかる必要のある解毒証体質の3つです。
     そして、肥満を臓毒証体質と見なし、防風通聖散を活用したのです。

     肥満が全て、臓毒証体質ではありません。体質を考えて対策を考える必要があります。
  • 令和5年5月31日放送
    ダイエットその1
    基本は・・・「痩せようとするのをやめること!」
     人は痩せるようとすると食べる量を減らします。すると、必要なたんぱく質の摂取量減ってしまい、高齢者で問題になっている「筋肉減少症」(サルコペニア)という状態の入り口に足を踏み入れることになります。

    〇筋肉減少症のテスト・・・指輪っかテスト

      ①両手の親指と人差し指で輪っかを作ります。
      ②椅子に腰かけ、効き足でない方のフクラハギに①の指輪っかを当てます。
    (図参照)

     指輪っかに隙間ができる→筋肉減少症の可能性あり!
      
     筋肉量は40歳を過ぎると1年で1%減少すると言われています。だから、今は大丈夫と安心してはいられませんね。既に細い方は直ぐに対策を行う必要があります。
     ポイントは、たんぱく質、運動で筋力アップし、肥りにくい体質作りです!

     その点を踏まえてお聞きください。
  • 令和5年5月24日放送
    農作業を乗り切るための漢方 痛み対策

    独歩顆粒(独活寄生湯)
    痛みを改善する+疲労回復効果
     この時期、筋肉疲労や関節痛でお悩みの方が多いと思います。主な原因は2つです。

    〇血行不良による痛み
     瘀血(血行不良)の痛み・・・同じ姿勢を取り続けて作業するため血行不良(瘀血)が原因となる場合
     ①特定の個所に集中
     ②その場所が針で刺されたように痛むの
     ③動き始めると痛みが和らぐ。

     代表的な漢方薬・・・疎経活血湯 17種類の生薬で構成
      地黄、当帰、芍薬など血を増やす効果のある物、センキュウ、桃仁、牛膝と血行改善させる働きのあるもの、ボウイ、防風、威霊仙など湿を取り除く物など様々な効果を示す生薬

    〇寒湿による痛み・・・田植えなど冷たい水に浸かって作業するため寒と湿の影響が原因となる場合です。

     代表的な漢方薬・・・薏苡仁湯や独活寄生湯 15種類の生薬で構成
      下肢や筋骨の寒や湿の影響を軽減する独活、杜仲、防風、シンギョウ気血の流れを改善する牛膝、センキュウ、血を補う地黄、当帰、芍薬などが配合されています。
      基本的に虚弱体質・・・つまり食が細く、痩せ気味で下肢に冷えを感じる方の慢性疼痛に効果があります。
  • 令和5年5月17日放送
    農作業を乗りきるための漢方

    瓊玉膏 1か月分 15180円
    甘酸っぱいけど、飲みやすい!
    疲労回復とアンチエイジングに!。
     2週に渡り、農繁期を乗り切るための漢方の話でしたね。
     農繁期での体のトラブルは多岐に渡りますが、大きく分けると肉体疲労痛みです。
     今日は肉体疲労の原因別に適切な漢方薬をご紹介します。
     この時期は日中の気温も高く、屋外では紫外線も強いため、本人が自覚するよりも疲労は蓄積しています
    。 屋内でも、ハウスでも暑さで体力を消耗しますね。
     漢方は気血津液のバランスを重視します。体調不良の時はこれらのバランスの乱れ、偏りを自覚症状から想像するのです。

    〇食欲不振がある場合
     肉体疲労による食欲不振の原因は、漢方的には脾気の減退と胃陰の減少が大きな原因です。
     脾気の減退は疲労による気力の低下に伴う消化機能お停滞のことです。
     そして、胃陰の減少とは胃の粘液や消化液の減少と考えることができます。
  • 令和5年5月10日放送
    子供の漢方

    六味丸(小太郎漢方製薬)
    細粒で飲みやすいです。
     漢方薬は苦くて飲みづらいという印象をお持ちの方が多いですが、そんなことはありません。お子さんにも飲みやすい薬もあります。小児にありがちな症状とそれに対する漢方薬を説明しましょう。

    〇小児の特徴
     小児は常に成長過程にあるため、臓腑が未成熟であり、先天的な影響を受けやすいと思います。結果的に特に脾臓・・・消化機能が原因となる症状が多いようです。

    〇症状
     身体的症状:
      アトピー性皮膚炎など皮膚疾患、風邪をひきやすいや喘息や気管支炎など
     精神的症状:
      不眠や夜泣き、イライラ、落ち着きがないなど

    〇具体的な症状
     アトピー性皮膚炎による痒み・・・六味丸(腎陰虚証:乾燥肌、かゆみの改善)
     不眠やイライラなど・・・甘麦大棗湯(気血両虚証)
  • 令和5年4月26日放送
    睡眠の話 その1
    眠くないのに眠ろうとすると・・・・。

    〇不眠症とは・・・ 4つのタイプがあります
     眠りたくても眠れないことを言うのですが、その状態には違いがあります。

    ①入眠障害・・・寝るまでに1時間以上かかってしまう。寝つきが悪いと表現されます。
    ②途中覚醒・・・一晩に2回以上目が覚めて、その後中々寝付けない。
    ③早朝覚醒・・・朝の目覚めが普段よりも2時間以上早く、それ以上眠れない。
    ④熟眠障害・・・眠ったという実感がなく、寝不足さが常に残る。
     それらが、週3回、3か月以上続いた場合が不眠症です。

    〇睡眠が足りているかどうか・・

     翌日の行動に支障があるかないかで判断することが重要です。昼間眠くなるとか、仕事に集中できないなどがなければ、今の睡眠時間で足りているかもしれません。

    〇眠くないのに薬を飲んでまで眠ろうとするのは、薬への依存心の表れで好ましくはないと思います。

     睡眠も食欲と同じで、眠くないのに眠ろうとするのは、お腹が一杯でも食事をするようなことです。
     眠くなったら眠るのが本来の睡眠です。
     そのためには睡眠のメカニズムを理解して、無理なく眠れるようになってほしいですね。
     放送では睡眠のメカニズム(覚醒と睡眠の2つの仕組み)を説明しています。

    〇快眠には・・・やるべきことがある! 守るべき8か条

    ① 寝室は寝ることだけに使う。・・・テレビや読書をしないこと
    ② 眠くなってから、寝室に行く
    ③ 布団に入って、15分で眠れなかったら、寝室を出る
    ④ 布団の中で過ごす時間は8時間以内にする
    ⑤ 朝は決まった時間に起きる
    ⑥ 夕方以降はカフェインを含む飲食物を摂らない
    ⑦ 昼間に適度な運動をする
    ⑧ 昼寝は30分以内にする
  • 令和5年4月19日放送
    漢方とは その2
     漢方といっても、日本漢方と中医学があります…。
     歴史的な違いや考え方の違いを簡単に説明します。

    〇日本漢方・・・
     5~6世紀頃に中国から伝来した漢方医学が、1500年の時を経て日本の風土や気候、日本人の体質などに合わせて独自の発展を遂げてきました。
     ルーツは中国の医学ですが、日本漢方と呼ばれてもいます。
     日本漢方では、腹診を重視して病気の原因がどの部位にあるかを特定します。
     病気は6つの段階で進行すると考えています。これは2000年前の傷寒論の考え方です。
     病気の原因部位を陰と陽に分類し、それぞれ3つの段階に分けたのです。
     太陽、少陽、陽明、太陰、少陰、厥陰の6つです。
     放送では中医学の考え方にも触れています・・・。
  • 令和5年4月12日放送
    漢方とは・・・漢方薬のことではありません!
    〇漢方イコール漢方薬?
     漢方と聞くと、薬をイメージする人が多くいますが、実は、漢方と漢方薬は違います。
     「漢方」とは中国の漢の時代(紀元前200ごろ)を起原とする鍼灸や食養生も含めた医学を意味します。
     漢は中国という意味で使われています。 方は方法の意味で、中国の医学を表します。
     薬も医学の一部ですから漢方には漢方薬は含まれます。
     そして、生薬を含む物を漢方薬と勘違いしている人は多いと思います。

    〇生薬は漢方薬?
     イチョウの葉という漢方薬ありますか?
     イチョウの葉には何らかの効果があるのでしょうが・・・漢方薬には含まれていません。
     だから、健康食品で漢方ではありません。

    〇漢方薬は生薬を組み合わせれば・・・できる?
     漢方薬は、漢方医学の考え方にもとづき、基本的には2種類以上の生薬を定められた量で組み合わせた薬のことです。
  • 令和5年3月29日放送
    気の話 気とは感じるもの?
      今日の話・・・。 病は気から・・・の気ですね。
     多くの方は、気の持ちようで病気に罹らないとか、気合いが入っていれば、病気が治る という意味だと思っていますね。
     それでは、病気の原因を精神論で解決しようとしているに過ぎません。
     しかし、気とは信じるとか・・・心の問題だけではないのです。
     これを理解することが、東洋医学の神髄に触れることに繋がります。
     東洋医学では「気」とは、生命活動の根幹をなすエネルギー源のことです。
     身体を正常に働かせるための生命エネルギーです。血や水の流れや臓器の働きを維持し、身体の表面を守る働きもあります。
     気には4つの種類があると言われています。それは、宗気、営気、衛気、元気です。

    〇宗気・・・胸の中に集まっている気で、呼吸作用と心の血を循環させる機能があります。 もっとも、意識しやすく、感じやすい気です。

     心と体をつなぐ唯一の作用が、呼吸です。呼吸は無意識に行われていますが、意識的に制御することもできます。このように自分の意志でコントロールできるのは呼吸だけです。
     気を感じるにはどのようにすればいいですか? その答えは放送をお聞きください。
  • 令和5年3月15日放送
    花粉症 漢方薬その2

    越婢加朮湯 350錠 4200円
      花粉から身を守る力が落ちている人には玉屏風散(販売名:衛益顆粒)で体の表面を守る機能を高めましょう。予防にも効果があります。

    では、既に症状にお悩みの方に・・・。

    〇透明な鼻水が止まらない人に・・・(風寒)
     この場合には一般的に透明な鼻水は風寒の邪の影響と捉えます。
    小青竜湯・・・青竜は四神の一つ。春に流行する病から守ってくれるとの神話に基づいて命名される。傷寒論に登場する薬で、8種類の生薬で構成されています。
    麻黄、桂枝、半夏、細辛、乾姜を含みます。基本的にこの薬は体を温めて、胃をはじめ体に溜まった余分な水分の代謝を促して、汗や尿で排泄させる効果があります。この薬はアレルギー性鼻炎の漢方薬と思っている人がいますが、そうではないと思います。花粉症の初期に鼻水の改善にのみ効果があります。この他に麻黄附子細辛湯があります。

    〇鼻づまりに・・・
     鼻づまりには葛根湯加センキュウ辛夷や辛夷清肺湯がおススメです。いずれも辛夷という生薬が含まれます。辛夷はハクモクレンやコブシのつぼみを生薬にしており、大変香りが良いのです。

    〇鼻水、目の痒みに・・・。熱症状と判断できます!
     越婢加朮湯が効果を発揮します。この薬には麻黄、石膏、白朮、大棗、甘草、生姜の6種類の生薬で構成されています。 この薬の主役は麻黄と石膏の組み合わせです。麻黄は発汗させる作用が有名ですが、石膏と組み合わせると水分を排泄させる作用に変化します。炎症性の浮腫み、関節の腫れにも効果を発揮します。そこで、炎症を伴う鼻水にもいいのです。
  • 令和5年3月8日放送
    花粉症 その1 花粉症は現代病!
     きれい過ぎる環境が原因になることも・・・。
     日本でスギ花粉症が最初に報告されたのは1964年の栃木県日光のことです。
     今から60年前ですね。
     日光と言えば、杉並木が有名です。
     杉並木は徳川家康の没後、日光東照宮に繋がる三街道に植樹されたのが始まりです。
     植樹から400年近く経った現在でも約12,500本のスギが生い茂っています。
     それでも、昔は花粉症にはならなかったのです。
     大気汚染が花粉症に影響するのです。
     当時は自動車の排気ガスによる環境汚染が問題になりつつありました。
     日光は北関東有数の観光地であったため、車の往来が活発でした。
     特に観光バスのディーゼルの排ガス中の微粒子が花粉症の引き金になったのです。

     でも、今は、それ程問題にはならないのでは・・・。
     そこで・・衛生仮説が登場します。

     「花粉症を始め、アレルギー疾患が増えている原因は、過剰なまでの衛生環境にある」と指摘した仮説です。
     その根拠として、先進国と呼ばれている国や衛生状態が良い地域ではアレルギー疾患が増加しているという事実があります。
     興味のある方は聞いてください。
  • 令和5年3月1日放送
    漢方での痛みの対処法

    独活寄生湯
    (独歩顆粒 イスクラ産業)
      一般的に関節の強張りや疼痛が生じる状態で風寒湿の3つの邪が関節や筋肉に侵襲して停滞し、血や津液の流れを阻害します。リウマチ性の疾患に近い状態とも言えます。
     しかし、3つの邪が同じような影響力を持つのではなく、偏りがあります。

    〇風寒の邪が中心の場合・・・
     腫れは少ないものの、痛みが移動する性質があります。この場合には桂枝加朮附湯が効果を発揮します。

    〇風湿の邪による場合・・・
     冷えて重く、腫れを伴うこともあります。痛みが天候にも左右されます。特に雨や雪が降ると症状が悪化します。この場合には麻黄、ヨクイニンを含む、?苡仁湯や麻杏?甘湯が良いですね。

    〇虚弱体質(高齢者の場合)・・・
     邪の影響だけでなく、気や血の不足を考える必要があります。
     筋肉量を維持することで、下半身の関節や骨を維持することにつながります。
     漢方薬でも血を補う物を用います。その代表が独活寄生湯です。
  • 令和5年2月22日放送
    痛みに漢方 その1
    漢方での痛みに対する考え方
     漢方では痛みの原因は、気血津液の流れが妨げられると考えることが大原則です。
     漢方では体を構成し、生命を維持する基本的な要素を気・血・津液の3つと考えます。
     中でも気が集まって万物が作られるという哲学的な考えがあります。

    気とは・・・エネルギーの源というイメージですね。
     食事から得られた栄養分と呼吸で得られた自然界の気からできています。
     気力とか元気とか目に見えないパワーのような感じで捉えてください。

    血とは・・・血は体に栄養分を運ぶ赤い液体と定義されます。
     西洋医学の血液と近い存在です。
     西洋医学では体の中を流れる血液も採血して体外に取り出した血液も同じと考えます。
     しかし、漢方では違います。
     体の中を流れている状態を血と呼びます。
     血は気を含むので動きや温かいと考えます。
     体外に取り出した物は気を含まないので、もはや血ではなくなります。

    津液とは・・・体の生命維持に必要な血以外の水分です。
     津液が体温調節に関連していると考えられています。
     体内の余分な熱を汗や尿として対外に排泄させる働きを持つのです。
     
    そして・・・気血津液の流れが悪くなる原因を探るのが、痛みの対処法の基本的な考え方です。
     その原因には季節や生活環境の影響があります。
     つまり、風、寒、湿、熱などの影響や、過度な精神的ストレスなど情緒の変動、食生活や睡眠などの生活習慣などです。
     そして、それらの影響を受けやすい体質になっているかどうかも重要なポイントです。

    大切なこと・・・どのような環境で痛みが発症したのか?
     痛みが悪化するのはどんな時か?
     または反対に痛みが改善するのはどのような時か?
     を注意深く、確認する必要があります。
  • 令和5年2月15日放送
    血管力その4

    冠元顆粒 
    血管力の最終兵器
     今日はゴースト血管に効果のある生薬タンジンの話です。

     タンジンの効果を説明する前に毛細血管がゴースト化するもう一つの原因をお話ししましょう。
     それは、過剰な糖質とたんぱく質が結びつき、それが体温という熱が加わることによって『AGE』という『焦げ』のような物質が発生します。
     この「AGE」がゴースト化に大きく関わっているのです。
     AGEが毛細血管の血管内皮細胞に入ると、活性酸素が大量に発生してしまします。
     AGEという『焦げ』と活性酸素という『錆び』によって、血管のゴースト化が加速してしまうのです。

    〇AGEと活性酸素から身を守る・・・2つの方法

    ① 体内で作られる仕組みです。血中のブドウ糖が過剰になると体の細胞や組織中のタンパク質と糖が結びつき、体温で熱せられ「糖化」が起きます。
     こうしてAGEができるのです。
     体内のタンパク質が糖化しても、初期の段階で糖の濃度が下がれば元の正常なタンパク質に戻ることができますが、高濃度の糖に常にさらされると元には戻れなくなります。

    ② AGEはいろいろな食べ物・飲み物の中にも含まれ、私たちは食事や間食として取り込んでいるのです。
     例として、ホットケーキをイメージしてください。
     小麦粉(糖)と卵や牛乳(タンパク質)をミックスして加熱すると、表面がキツネ色になりますね。
     これこそが糖化したAGEです。
     こうした飲食物に含まれるAGEの一部は消化の段階で分解されますが、約7%は排泄されずに体内に溜まってしまいます。

    ポイント・・・
     ①高血糖にならないこと
     ②焦げたものを食べないことです。

     そして・・・AGEの影響を低下させるためにタンジンを含む漢方薬を活用することです。

     タンジンと言えば冠元顆粒ですね。
     タンジンの研究は富山医科薬科大の横沢教授が長年にわたり行ってきました。タンジンはシソ科の植物です。
     サルビアと同じ仲間です。
     根を乾燥させ生薬にします。
     血行を改善し、?血を取り除くと言われています。
     横沢教授の研究でタンジンには体内に過剰にある活性酸素を消去する作用が強いことが明らかになりました。
     くわしくは・・・お話しをお聞きください。
  • 令和5年2月1日放送
    毛細血管 その重要性に注目しよう!
     血管事故は動脈や静脈など太い血管のトラブルが原因ですが、毛細血管の重要性に脚光が浴びるようになりました。
     毛細血管は非常に細い血管です。5~10?です。1000分のmmの細さです。眼に見えないですね。
     そして毛細血管は血管の総延長距離の90%以上を占めるため、血管の維持が非常に重要と言われるようになりました。
     毛細血管は体中の組織や内臓に酸素や栄養分を届け、二酸化炭素や老廃物を回収する働きがあるのです。 そうです。そこで、毛細血管が傷ついたり、流れが悪くなると内臓や肌などの状態に悪影響を与えてしまいます。
     つまり、見た目にも老化の原因となるのが、この毛細血管の流れが悪くなり、消えてしまうゴースト血管です。
     肥りすぎ、食べ過ぎ、運動不足が三大原因と言われています。
  • 令和5年1月25日放送
    血管力その1
    動脈硬化、静脈瘤にゴースト血管 血管のトラブル これで解消!
     冬の血管事故は入浴時の血圧変化が誘因となります。 血管事故で突然死する人には動脈硬化が見られます。
     そして、心臓疾患(狭心症、心筋梗塞)、脳血管疾患(脳出血、脳梗塞)で亡くなる方は2019年の統計では31万4000人とガンによる37万人についで第2位です。
     血管事故は心臓疾患と脳血管疾患に分かれます。
     脳血管疾患は脳梗塞や脳出血など脳の血管が詰まるまたは切れることから発生します。
     心疾患の多くは心筋梗塞や狭心症など心臓に栄養や酸素を送る動脈が狭まる、または詰まることで起きます。

    血管事故の主原因は動脈硬化です。
     動脈硬化は動脈の血管が硬くなって弾力性が失われた状態を言います。動脈硬化にはいくつかの種類がありますが、悪玉コレステロールといわれる脂肪やカルシウムがこびりついて,血管が狭くなり、厚く硬くなった粥状動脈硬化(アテローム動脈硬化)が多いです。
     喫煙、高血圧、脂質異常、糖尿病、肥満がリスクを高めます。
  • 令和5年1月18日放送
    ストレスと漢方医学 傷寒論にストレス学説が見える!

    葛根湯(ジェーピーエス製薬)
    ドリンクタイプで飲みやすい!
     漢方での感染症との闘いは2000年前の書物、傷寒論に始まります。この本は傷寒という感染症に対する治療マニュアルです。この中で傷寒にかかり適切な処置をしないと6段階を経て死に至ると記載されています。
    傷寒とは悪性のインフルエンザのような感染症です。感染すると6段階で症状が変化すると書かれています。
    6つの段階とは感染し病気が進行する順に太陽病期、陽明病期、少陽病期、太陰病期、少陰病期、厥陰病期です。
    傷寒論病期 自律神経 ストレス学説 漢方薬
    太陽病期 副交感神経 警告反応期 麻黄剤
    少陽、陽明病期 交感神経 抵抗期 柴胡剤
    太陰、少陰、厥陰期 副交感神経 疲憊期 附子剤
      太陽病期は感染初期です。悪寒、首から後頭部にかけての凝りなど背中で感じる症状がメインです。
     副交感神経が優位で麻黄湯、葛根湯などが有効です。
  • 令和5年1月11日放送
    ストレスと東洋医学の話 養生訓を訪ねてストレスを知る!
      東洋医学で大切な考え方の一つに「病は気から・・・」があります。この考えから心と体が一体という思想が生まれています。
     そして、それが精神的なストレスが病気を引き起こすというストレス学説にも通じるところがあります。
     ストレス学説の先駆けともいえるのが養生訓の貝原益軒です。
     養生訓が書かれたのは1713年ですから、今から310年、ストレス学説の220年も前の事です。
     養生訓は何回かこの放送でもお話ししましたが、83才で亡くなるまでに自らが実践した養生法を書き記した物です。
     その内容を講談社学術文庫「養生訓」から引用して現代語訳で説明します。

    巻第一総論上4内なる欲望と外なる邪気 養生法の第一は自分の体をそこなう物を除去することである。その物とは内から生ずる欲望と外からやってくる邪気である。
    前者は飲食、好色等以外に七情をいう。(七情:喜び、怒り、憂い、思い、悲しみ、恐れ、驚きの七つ。)

    総論上5七情を慎む 日頃から元気を消耗することをなるべく避け、七情を整えるのが良い。とくに怒り、悲しみ、憂い、思いを少なくすることが大切であろう。

    総論上9心気を養う養生術 心穏やかにし、怒りと欲を抑制し、憂いや心配事を少なくして、心を苦しめず、気を痛めないことが、大切な養生法である。

     現在の私たちにも通用する内容ですね。
     貝原益軒は養生訓を書き終えた翌年亡くなっています。
     それは、病ではなく、最愛の妻の死が原因と言われています。
     20才も若い妻に先立たれた悲しみが死期を早めたのです。
     喪失感というストレスには生涯に渡って養生を続けた益軒にも乗り越えられなかったのですね。

  • 令和5年1月4日放送
    90年前までストレスは病気の原因ではなかった!
     ストレスという考えは1930年代にカナダのハンス・セリエという科学者が提唱した「ストレス学説」に始まります。それ以前は、病気の原因にストレスという概念すらありません。
     その当時の医学界は感染症を克服するのが中心的なテーマ、それ以外の症状は病気とは見なされず、医療の対象外だったのです。
     今ではほとんどの病人に共通する舌のあれ、発熱、体の痛み、胃腸障害など、誰が見ても病気に見える症状は全く無視されたそうです。

    〇ストレス学説・・・この考えは、研究室での動物実験の中で見つかったのです。
     
     ラットに色々な物質を注入しても、体内の組織に同じような反応が見られたのです。
     その反応とは、副腎皮質の肥大、リンパ組織の萎縮、胃粘膜の潰瘍の3つです。
     そして、それは、注射だけでなく、環境の変化、たとえば、冷たさや暑さ、身体の束縛でも同じような反応を示したのです。・・・警告反応期

     そして、その環境で生き延びたラットにストレスを続けると次第に回復します。胃粘膜も元通りになり食欲も回復します。 まるで、ストレスに対する抵抗力がついた状況になります。 ・・・抵抗期

     ストレスへの抵抗力がついて生き延びると思われたラットは結局、厳しいストレスに適応することはなく、突然力尽きたように死に至るのです。・・・疲憊期

     このストレス学説は人間にも当てはまります。 その点を放送で解説しています。

  • 漢方&健康相談
  • ナカノメすこやかデー
  • 広告アーカイヴ
  • 会社情報
  • フェイスブック
  • ブログ